ナンパ記事

美女と過ごした二日間の追憶(中編)-ナンパにおける色の考察と僕の答え-

 

前半の続きです。

美女と過ごした二日間の追憶(前編)-強いマインドを持つということ-

 

 

美女を抱いた翌日。

 

この日、僕は散々振り回されることになる。

 

幸福な朝を迎えて

 

自分好みの美女を抱いた夜。

 

起床すると確かに彼女が横にいた。

 

夢ではなかった。

 

寝顔が愛おしい。

 

寝ている彼女を抱き寄せて幸せを噛み締めた。

 

綺麗な髪をなでて。

 

絹のような肌に触れて。

 

眠そうにしている彼女に優しくキスをする。

 

楽しい時間はあっという間だった。

 

そうしてホテルを後にした。

 

 

昼過ぎに約束があるが時間はまだあると言う。

 

そのへんをブラブラ。

 

服を見たりゲーセンで遊んだり。

 

綺麗なだけでなく一緒にいて楽しい。

 

彼女の感性とその魅力にゆっくりと惹かれていった。

 

幸せな時間は続く。

 

初めての回転寿司

 

おなかも空いてきたので、某回転寿司in。

 

 

キョロキョロしていた。

店内が面白いらしい。

 

どうやら初の回転寿司のようだ。

庶民の味を知らないのだろうか。

 

彼女はそもそもほとんど食べないと言う。

1日1食。しかも驚くほど少食。

 

昨日から全然食べていないのに3皿しか頼まない。

 

変わってる。

 

変わってるからこそ、いろいろと知らないこともありそうだ。

 

 

一緒にいて楽しい。

そんな人が好きだと言う。

 

その楽しいという言葉にはどんな意味が込められているのだろうか。

どうすればもっと彼女を楽しませることができるだろうか。

 

これまではいわゆる資産家と付き合ってきたタイプだ。

一方で僕は毎月の返済に苦しむ貧乏人。

 

容姿に恵まれている訳でもなければ、経済力も社会的地位もない。

一般的に見たら底辺に近い人間だろう。

 

経験と知識を生かす他はない。

 

いつかはもっと稼いで可能性を広げたい。

だが、今はあるもので考え抜くしかない。

弱いところを見せたくないのは僕の意地。

楽しませ方ならいくらでもある。

 

 

 

メシが終わり、時間が来た。

 

ひ「カラオケ行きたい」

な「あれ、予定は?」

ひ「大丈夫」

 

キャンセルしてくれたのだろうか。

 

まだ一緒にいられるようだ。

 

カラオケでの駆け引き

 

 

某カラオケin。

 

歌がめっちゃ上手い。

しかもオールジャンル。抜け目ない。

 

カラオケ行きたいと言い出すだけはある。

そのまま普通に楽しんで退店の時間がきた。

 

ひ「そろそろ時間だね」

な「この後どうする?」

ひ「何でもいいよ。帰る?」

な「また今度遊ぼっか」

 

ひ「次があるかはわからないよ」

 

シリアスな展開になる。

 

な「どういうこと?」

ひ「だってこれ遊びでしょ?バイバイしたらもうLINE返さないかもよ?」

な「そんなこと言うなよ。遊びだと思う?」

ひ「うん」

な「遊びじゃないよ」

ひ「誰にも言ってるんでしょ」

な「そんなことねえよ」

ひ「恋人ごっこだよ。いつ関係が切れてもおかしくない」

な「ごっこなん」

ひ「そうだよ。セックスできて良かったね。タイミングよくて」

な「言い方ひどくね」

ひ「だってそうじゃん」

な「揺さぶってくるじゃん」

 

考えた。

相手の言葉には余裕があった。

 

僕を試しているのか。

それとも…?

 

相手の真意は見えない。

 

ナンパにおける色の考察

 

普段のナンパでは色を使うことは少ない。

使うにしてもLIKEとLOVEの間だ。それも慎重に。

特別なことがない限り付き合うという発想には至らない。

 

色を使うこと自体は否定していない。

僕だって褒めたりもすれば、好意も伝える。

 

だけど君1人に向いてるとは言い切らない。

失望させたり、裏切られた気持ちにはさせたくない。

そうしてスレていってしまった女性をたくさん見てきたからだ。

 

だが、ナンパとホストを経験する中で様々な人間がいることを知った。

 

恋の駆け引き自体を楽しみたいと言う人。

その瞬間だけでいいから私1人だけを見てほしいと言う人。

遊ばれるくらいなら色を使って上手に騙してほしい人。

たとえ失う痛みを伴ってでも、その瞬間の愛される快楽を求める人。

 

本当にいろんな人がいる。

 

 

相手にとって何が1番良いのか。

同時に自分の欲をどこまで優先させるか。

2人の正解は何なのか。

 

トータルで見て自分の言動が相手の人生にとってプラスになるのか。

 

相手の世界をどこまでも想像する。

だけど、僕の想像が及ばない領域が存在する。

 

魅力的な女性であればあるほどにブレる。

考え抜いても人生は本当にわからないことばかりだ。

 

結果的に傷つけてしまった人がいる。

どんなに注意を払っていても傷つけずにナンパすることは難しい。

 

ナンパがクズ行為であるいう意見は否定はしない。

このバランスは難しい。

だからナンパを始めた頃に極力色を使わないと決めた。

 

良くも悪くも人は知ることで変わってしまう側面がある。

色に対する感覚はバグっていった。

 

人間は自分のために生きている

 

色による考えが綺麗事だと思うのならばおそらく誤解がある。

 

僕は男としてカッコよく生きたい。

どんな時でも自分を信じ切りたい。

そんな生き方をナンパを通じて追求する。

それがナンパをする根底にある。

 

カッコつけたい。

カッコイイと思える自分でいたい。

だからそうしているだけ。

 

言ってしまえば100%エゴ。

 

「相手を傷つけても自分が即れればいい」

そんな考えを持つ人と意見は合わない。

だが、同じエゴであることには変わりはない。

 

僕の意見が正しいなんて傲慢なことは言わない。

周りからどう思われようが、自分の気持ちに正直に生きれば良いと思っている。

 

ただ、不誠実な生き方はいつか自分に悪い形で跳ね返ってくる。

長期的に見たら損になる。

 

そんな責任を背負った上での『自分の気持ちに正直に生きる』だ。

 

僕は人の痛みを非常に感じやすい。

だからできれば傷つけたくない。

 

逆に人が喜ぶことが好きだ。

だからWin-Winであることを目指したい。

 

それを天秤にかける。

どうしても折り合いがつかない場合は仕方ない。

No Dealを選択するしかない。

そうしてそのまま別れを告げる。

 

多くのナンパ師にとってはLoseと言えるのかもしれない。

だが、そこで無理に即っても仕方がない。

Lose-Loseにしかならないことを身を持って知っているからだ。

 

 

たとえば、好きでもないのに色をがっつり使えば落とせる状況。

たとえば、パワーギラで落とせる状況。

 

正直に打ち明けると、それを使って即ったことがある。

 

ホストをしていた頃の荒れていた時期だった。

闇に堕ちている時の行動は自分を後悔させる。

 

快楽の後に待っていたのは酷い嫌悪感だった。

 

相手が気にしているかどうかはわからない。

ただ、良い印象は持っていないだろう。

 

とにかく自分が情けない。

自分の良心に背いて結果を優先してしまったのだ。

 

失敗して気づけた自分の本当の気持ちだった。

そのくらい失敗する前に気づけよ、馬鹿野郎。

だが、そんな失敗があるから二度としないと誓うことができた。

 

 

結果が求められるナンパ。

一方で、結果と同じぐらい過程は大切だと思う。

自分を誇ることができなければ、結局自信はつかないからだ。

 

 

 

これはあくまで僕の話。

自分がどうするかは責任を持って自分で決めればいい。

 

僕の脳は人の痛みを強く感じるようにプログラムされている。

ただそれだけ。

価値観の違い。

 

一見プラスに思えるこの性質は、実は僕の足を引っ張る。

感情を捨てられたらどんなに楽だろうか。

今でもそう思うことはたくさんある。

 

だから何が良いと悪いとかはない。

ただそんな性質を持っているだけの話だ。

 

 

人間は快を求めて不快を避けるように行動していると言う。

言い換えれば損得感情で生きている。

 

『相手のため』の言葉・行動にも『自分のため』が存在している。

自分の言動を突き詰めれば、何らかの形で『自分のため』になっている。

 

そして、自分の気持ちに背いた行動をすると後悔する。

 

僕の出した答え

 

短時間で相当脳を使った。

そして、ようやく答えが出た。

 

自分の気持ちに正直に生きる。

 

自分の気持ちに背いてはならない。

それが自分の人生に責任を持ち、後悔しない生き方。

 

 

僕はこの子ともっと一緒に過ごしたい。

 

ずっと一緒にいたい。

 

この子のことが本気で好きだ。

 

付き合いたいと思った。

 

数ある思いの中で、それが今何よりも優先したい感情だった。

 

自分の気持ちは整理できた。

だが、頭はまだ追いついていない。

 

出会ってまだ1日だが濃い時間を過ごした。

 

屈托のない笑顔。

高いコミュ力と頭の回転の速さ。

一緒にいるだけで元気になるほどのエネルギー量。

凛としている一方でどこか儚さを感じる。

まったく僕とは違う生き方。

二十歳の透明感と純粋さ。

 

天真爛漫という言葉がぴったりハマる。

 

魅了されていた。

好きだと言う気持ちに偽りはない。

 

オンリーワン中毒。

非モテコミットそのものだった。

 

彼女とのリズムが僕を壊す。

人を好きになる。

それは壊れるということなのかもしれない。

 

 

繋ぎ止めたい。

 

 

相手の目を見てしっかり伝えた。

 

 

 

な「俺はひかりのことが好きだよ」

 

 

ひ「うん」

 

 

な「付き合おう」

 

 

 

 

 

 

ひ「どうしようかな」

 

 

 

突然脳天を撃ち抜かれたような感覚。

 

頭が真っ白になった。

 

駆け引きの先に

 

失敗だ。

駆け引きに負けた。

 

忘れていた。

 

告白はお互い両思いが前提で確かめるための行為だ。

確信がないまま告白してはならない。

 

恋愛は追いかけてはいけない。

追いかけられる側でいなければならない。

 

人間の脳は損失に対して異常に恐怖を抱く。

それが僕の判断を狂わせた。

 

対等だった立場は相手が上になった。

いつ関係が切れるかもわからない。

 

このままバイバイしたら切れてしまう。

 

経験則だがこの直感は当たる。

 

嫌だ。絶対に嫌だ。

 

もう余裕はない。

 

余裕はないけれども。

 

それを相手の前で出したら終わる。

 

動揺していることはバレていたと思う。

 

だけど精一杯取り繕った。

 

もはや強がりだった。

 

 

場面を切り替えるしかなかった。

 

な「まだ時間あるっしょ」

ひ「うん」

な「軽く飲みながら話そ」

ひ「いいよ」

 

 

良かった。

まだ挽回できるチャンスがある。

 

ダイニングバーにて

 

見晴らしの良いダイニングバーへin。

 

 

一発逆転できるような話なんてない。

 

今できることを丁寧に。

 

余計なことはしない。

 

今僕にできることは彼女を楽しませることだけだ。

 

だが、話は弾まない。

 

出てくるのは当たり障りのない言葉ばかり。

 

自分でも焦っているのがわかった。

 

そもそもどうしてこの場所を選んだのだろうか。

 

もっと良い選択があったはずだ。

 

余裕がなければ冷静な判断は下せない。

 

それをさっき痛いほど思い知ったのに。

 

出会った時よりも距離が遠く感じる。

 

 

だが、諦めなければ好転のチャンスはやってくるものだ。

 

タイミングよく隣にキャバ嬢の二人組がやって来た。

 

なぜか、ひかりがニヤニヤしている。

 

隣でキャバ嬢が鬼のように悪口を言っている。

お客さんの話だろうか。

 

しかも超整形顔。

最高のネタだった。

 

二人をネタにしてLINEで会話した。

使えるものは何でも使わせてもらう。

 

おかげで楽しい時間は過ごせたと思う。

 

サンキュー、キャバ嬢たち。

サクっと飲んで退店。

 

 

なんとなく気まずかった関係は解消された。

そもそも気まずいのは幻想だったのかもしれない。

僕が作り上げた思い込みだったのだろう。

 

自分のマインドが弱っていただけだ。

 

 

さあここからだ。

 

勝負はまだ終わらない。

 

このまま引き下がる訳にはいかない。

 

 

物語は終盤へ。

美女と過ごした二日間の追憶(後編)-彼女の世界と一期一会-

 

 

感想

 

 

ABOUT ME
なっち
恋愛、仕事、お金、人間関係、低身長、いじめ、劣等感、コミュニケーション、社会不適合、あらゆるコンプレックスと向き合う過程で自分が本当に欲しかったものは自信であることに気づく。 20代後半。身長150台。夜職経験あり。 コンプレックスだらけだった自分がストリートナンパをきっかけに人生を切り開く。 人生を賭けて自信を追求中。