ネタ記事

【ガチ企画】断食チャレンジ〜美女VSメシ〜

 

断食した時の話です。

断食のおかげで僕は優しくなれた。

 

なぜ、断食なのか?

 

あの頃は酒を飲みすぎていた。

週8で摂取したアルコールが体を侵し、

肌は荒れ、表情は疲れ切っていた。

 

アルコールの依存性はニコチンよりも強い。

意外かもしれないが、薬物と肩を並べるほどの依存性の高さなのだ。

脳も体も内側から切り替える必要があった。

 

そこで僕が選んだのは”断食”だった。

 

 

人間の三大欲求、【性欲】【睡眠欲】【食欲】。

 

僕は以前、週に50回オ◯ニーするほどの中毒者であった。

だが、死闘の末に3ヶ月のオナ禁に成功。

ナンパ師とオナ禁-賢者タイム皆無のオナニスト-

 

【性欲】に打ち勝つことには成功したのである。

 

 

【睡眠欲】はまだ勝てる気がしない。

しかし【食欲】はどうだろう?

 

そうして僕のチャレンジが始まった。

 

 

断食一日目

 

断食ルール

・口にするものは水と食塩のみ

・仕事に支障が出たらやめる

・精子を飲むなど自給自足も不可

 

断食は朝からスタート。

何も食べずに会社へ向かう。

 

昼休憩に入るもまだまだ余裕だ。

僕はそこで気づいてしまった。

 

昼食を抜くことで1時間フルで休憩できることに。

 

 

 

「1日が25時間になったぞ!」

僕は歓喜の声をあげた。

 

頭がおかしくなったんだろうと、

同僚はいつものようにスルーする。

 

夕方になり、仕事の終わりが見えてくる。

今日は何を食べようかなと考える。

 

そこでメシが食えないことに気づく。

気づいてからはやけにおなかがすく。

しょんぼりしながら帰った。

 

この時はさほど辛くない。

体が変化し始めるのは二日目からである。

 

断食二日目

 

二日目の朝はいつもより早く目覚めた。

「寝てる場合じゃねえ、メシを食え」と体が言っている。

 

体の警告をシカトして、会社へ向かう準備をする。

意外と脳は冴えている。

 

これがデトックスかと感動していた。

 

午前中は余裕で乗り切って昼休み。

意外と空腹感はない。

 

問題は夕方に起きる。

空腹感の波が襲ってきたのである。

 

 

おなかがすいて力が出ない。

脳は動いているが、体がついていかない。

眠気と戦いながら仕事を終えた。

 

 

帰宅中、美女が僕の前を横切る。

だが、声をかける気にはならなかった。

 

美女VSメシの戦いはすでにメシが優勢だった。

 

 

メシが食いたい。

嗅覚がいつもの10倍は働いている。

体が食物を探していたのである。

 

何かに集中していないと食欲に脳が支配されそうだった。

そうして二日目が終了。

 

 

断食三日目

 

三日目の朝。

眠すぎる。

ギリギリまで寝て会社へ向かう。

 

階段は使わない。

エスカレーターにエレベーター。

会社へ向かうにも最短距離で移動。

エネルギーを使うなと脳が叫んでいる。

 

午前中から眠い。昼休みも全部寝る。

周りからはげっそりしてると言われる。

うるせえ、今僕は大いなる戦いの中にいるのだ。

 

「健康のためなら死んでもいい」

 

かつてそんなことを言った偉人がいた。

いや、死んだらダメだ。

僕は生きなければならない。

そもそも健康にいいのかも怪しくなってくる。

力を振り絞り、その日の仕事を終える。

 

 

 

帰り道にあるメシ屋が並ぶ通りを歩くのが苦痛だった。

目の前にメシがあるのに食えない苦しみ。

もう女の子なんて目に入らない。

 

今、目の前にお◯っぱい丸出しの美女がいても僕はメシを取るだろう。

 

 

僕は憤っていた。

もうやめてしまおうかと思った。

体の毒素が排出できれば満足だ。

目的は十分に果たされたように思える。

 

だが、本当に辛くなった時もう一度踏ん張れるか。

そこで人生の厚みが変わってくる。

無謀にもそんなことを考えてしまった。

 

もう1日だけ頑張ることにした。

 

 

断食四日目

 

空腹で眠れないまま四日目の朝を迎える。

ゾンビのように会社へ向かう。

食欲よりも睡眠欲が強い。

冬眠前の熊のような気持ちで仕事を始める。

 

本当に眠い。

30分ごとにトイレへ行ってショートスリープ。

時間が経つのがとにかく遅い。

時計を一切見ないようにした。

昼休みも全部寝た。

 

仕事に支障が出たので今日でやめることを決意する。

帰ったらメシを食おう。

ゴールが決まれば人間は頑張れるものだ。

 

そうして朦朧とする意識の中、仕事を終える。

あとは帰るだけだ。

もう帰ることしか頭にない。

 

今、目の前で美女が全裸で誘惑してきても、僕はスルーするだろう。

きっと幻覚に違いない。

 

美女VSメシは、圧倒的メシの勝利。

女の子を抱けなくても死ぬことはないが、食わなかったら死んでしまうのだ。

 

 

これほど帰宅を待ち望んだのはいつぶりだろうか。

これは待ち望んでいたゲームを買ってもらった小学生の気持ちだ。

1秒でも早く家に帰りたいのだ。

 

やけに思考だけが冴え渡る。

初めて口にするものは何にしよう。

胃がはたらいていないから固形物はダメだ。

 

そうだ、日本人だったらやっぱりアレだろう。

 

そう、みそ汁だ。

 

 

断食後初の食事

 

帰宅後は、脇目も振らずにみそ汁を作った。

目の前の食材が輝いて見える。

 

 

そうしてみそ汁が完成。

待っていたぞ。

ゆっくりとみそ汁を口に運ぶ。

 

 

 

 

これが命のスープ・・・。

感動のあまり言葉を失った。

魂が浄化されるようだ。

ああ、生きているとは素晴らしい。

 

 

これほどみそ汁を味わったのは生まれて初めてだった。

その日の味覚は異常にまで発達していた。

あの昆布ダシのうま味成分を舌で明確に感じることができたのである。

 

それから15分かけてみそ汁を完食。

ごちそうさまでした。

 

断食まとめ

 

僕は4日間に渡るサバイバルを思い返していた。

結論として、食欲に打ち勝つことは不可能だった。

だが、そんなことよりも大切なことを僕は学んだ。

 

1番の収穫は食のありがたみを感じられたことである。

 

大量に廃棄される食べ物を見て心が痛んだ時期もある。

だが、大人になってそれが当たり前になってしまった。

食に感謝する意識が薄れていた。

 

それを断食によって取り戻すことができたのである。

なんだか優しくなれそうだった。

 

 

空腹が最高の調味料と言う。

それは間違いない。

 

そもそも欲を満たすという行為こそが快楽なのでは?とも思う。

 

美味しい食事も満腹ではキツい。

一方、空腹ならば何でも美味しく食べられる。

眠い時に眠るからこそ気持ちいい。

性欲だって強い時の方が満たされる感覚がある。

 

三大欲求問わず、この欲の強さは重要だ。

欲がある人ほど苦しみも大きい。

だが、その苦悩がより大きなものを手に入れる原動力にもなる。

 

今回の断食でそんなことを考えた。

変に思考が冴えたようだ。

 

それにしても自分はよく頑張ったと思う。

こんな経験も自分の一部として自信にしていきたい。

ちなみに今回の断食で4キロ落ちたが、1週間で元に戻った。

ダイエットにはオススメしない。

 

 

最後はボディービルダー「マッスル北村」の名言で締める。

僕は彼の生き方を心から尊重している。

 

他人を納得させる記録や結果よりも、たとえ自己満足と笑われようが自分で自分に心から「よくやった」とひとこと言える闘いこそ、まことの勝利であり、人間としての自信と誇りを得て、人生で最も大切な優しさや思いやりを身にまとう瞬間だと思う

 

マッスル北村「ボクの履歴書」より

 

 

 

ABOUT ME
なっち
恋愛、仕事、お金、人間関係、低身長、いじめ、劣等感、コミュニケーション、社会不適合、あらゆるコンプレックスと向き合う過程で自分が本当に欲しかったものは自信であることに気づく。 20代後半。身長150台。夜職経験あり。 コンプレックスだらけだった自分がストリートナンパをきっかけに人生を切り開く。 人生を賭けて自信を追求中。