ナンパを起点に理想の人生を追求する

心の底から繋がりたい(中編)-価値観トークの意味と信頼関係-

この記事は8分で読めます

 

心の底から繋がりたい(前編)-非モテコミットの先に掴んだ未来-

 

 

楽しいだけの会話

 

お互い甘い物が好きだった。

美味しいケーキのあるカフェまで案内する。

 

彼女と足並みを揃えてゆっくりと歩く。

前も案内してたね、なんて言いながら。

そうして初めて会った時の話から入る。

 

会話自体はスムーズ。

だが、どこか緊張感が漂う。

 

カフェに到着。

しかし、満席。

 

休日の繁華街は満席が多い。

そんな時インプットした努力が自分を助けてくれる。

性格は変えられない。

一方、経験や知識次第で余裕が持てる。

 

近くにもオススメのカフェがある。

段取りよくこなせばプラスに捉えてくれる子は多い。

 

 

 

第二のカフェに到着。

ケーキセットを頼む。

約束通り相手に奢ってもらった。

 

ゆりの美味しそうに食べる姿に思わず見とれる。

 

な「うまそうに食うね」

ゆ「そう?」

な「見てて微笑ましくなる」

ゆ「ありがと」

な「なんか、お父さんの気持ち笑」

ゆ「それはちょっといや笑」

 

そこから食事の話が始まり、趣味、友人、恋愛話に。

楽しく会話は進む。

それでも核心をつくようなポイントには到達しない。

 

楽しいだけでは男女の関係になれない。

友達になりたい訳じゃない。

流れを変えるためカフェを後にした。

 

 

まだ関係構築ができた気はしない。

相手の深い部分に踏み込めていなかったからだ。

 

ハンドテストは失敗しても問題はない。

しかし、手が出ない。

 

三ヶ月越しに繋いだアポ。

失敗の恐怖は膨れ上がっていた。

 

 

信頼関係を築くための会話

 

相手の話にもっと集中しなければならない。

 

相手から何を引き出したか。

 

それが信頼関係のカギだ。

共通点を探して和んだぐらいでは甘い。

 

相手の本音や本心。

どれだけ深い部分を引き出せたかだ。

 

相手の悩み、不満。

感情的になる話題。

人生や思考に影響を与えた出来事や考え方。

 

具体的には恋愛、学校、仕事、友人、家族、将来、人生観などから拾う。

ざっくり言えば人間関係や価値観だ。

 

相手の見た目、職業、会話などから仮説立てをする。

どんな悩みや不満があるのか。

どんな価値観を持っているのか。

その仮説立ての精度は経験値に比例する。

 

実際、大抵の子はどこかしらに悩みや不安を抱えている。

それがわかれば話は早い。

相手が気持ちよく話せるような聞き手を目指す。

 

相槌やオウム返しは鉄板。

だが、それだけでは不足する。

相手の価値観や不満に対して強い共感をする。

努力や過程を肯定し、褒める。

 

相手の言葉を言い換えて返せると強力だ。

本当にわかってるという印象を与えることができる。

実際、ちゃんと理解していなければ言い換えはできない。

 

この人ならわかってくれる。

どんなことでも話せる。

相手がそう感じた時、価値のある人間になれる。

すなわち信頼関係が構築される。



 

一方で、彼女に悩みという悩みはないように思えた。

話しやすいが掴み所がない。

もちろん掴めないのは僕の実力不足でもある。

 

一度引き出すところから離れた。

時間はある。

ゆっくり関係を深めようと思った。

 

繁華街を離れて、好きな散歩コースの1つを提案する。

 

 

価値観トーク:浮気と嘘の話

 

 

空が夕闇に溶ける中、僕たちは語り合う。

 

恋愛の話から浮気の話へ。

自然に相手の貞操観念を探る意図もある。

 

な「浮気したことある?」

ゆ「一回だけ笑」

な「ゆりはバレそうなタイプよな笑」

ゆ「そう、顔に出てバレちゃうの笑」

な「そういうとこある」

ゆ「だからもう浮気はしないって決めた」

な「バレちゃうからな笑」

ゆ「うん笑」

 

その後の展開は相手によって分岐する。

恋愛→浮気(遊んでいるか)→下ネタの流れで即るパターンも多い。

バレるバレないの話から嘘の話に流れる。

 

ゆ「嘘つくの上手そうだよね」

な「そうでもないよ」

ゆ「そっか」

な「あんま嘘はつかない方だと思う」

ゆ「ほんとに?」

な「嘘ついたら結局嘘を重ねることになって自分の首を絞めるじゃん」

ゆ「たしかに」

な「それに1から嘘をつけるほど俺は器用じゃないかな」

ゆ「そっか」

な「嘘の中にも本音が混じってないと無理だわ」

ゆ「難しいよね」

な「不器用って損だよな」

ゆ「わかるなあ」

 

な「まぁ相手のために嘘をつくことはあるよ」

ゆ「そうなの?」

な「知らなくても良いことを馬鹿正直に伝えても仕方ないからさ」

ゆ「それはほんとに思う」

な「相手のためなら嘘は突き通した方が良いと思ってる」

 「浮気もそうだけど」

ゆ「うん」

な「自分のための嘘か、相手のための嘘かってのが大事かな」

 「自分の保身のために嘘はつきたくないなって」

ゆ「そうだよね」

 

な「綺麗事かもしれないけどさ」

ゆ「ううん」

な「保身のために嘘をつく自分がカッコ悪いなって」

 「そんな自分でいたくないんだよね」

 「自分にまで嘘つきたくないというか」

ゆ「考えてるね、意外に」

な「意外ってなんや笑」

ゆ「すごいなって笑」

 

流れで共感を得られそうな話があれば積極的に挿入する。

人間味を見せる意図もある。

 

また、自信をつけるために『自己主張』というポイントがある。

自己主張は自信がつくと徐々にできるようになる。

自己主張が承認された時、さらに自信がつくというサイクルがある。

 

ナンパでは自分を偽らなくてはならない側面がある。

素の自分を認めてくれなんておこがましい。

自分を捨てなければ成長できない時期が存在する。

捨てては修正、試行錯誤の繰り返し。

しかし、最後には本来の自分と統合する必要がある。

 

正直、素の自分をわかってほしいという気持ちは強い。

非モテの思考だ。

 

だが、人と心から繋がりたいのであれば。

本来の自分で勝負しなければいけない時が来る。

少なくとも僕はそう考える。

 

価値観トーク。

それは自分の武器であると共に、自分の感情を反映したものかもしれない。

 

 

彼女の感性に触れながら

 

 

散歩の最初に立ち寄ったのは、街外れのお洒落なパン屋さん。

 

ゆ「せっかく来たしお土産買ってくね」

今日は実家の方へ帰る日らしい。

家族にクッキーの詰め合わせを買っていくという。

家族を大事にしていることが伝わってくる。

 

な「家族想いじゃん」

ゆ「そう?」

な「感心した、俺誕生日とか特別な日ぐらいしか買わないわ」

ゆ「それも素敵なことだと思うよ」

 

そのまま家族の話になる。

お互い自己開示が増える。

 

全ては伝えなくていい。

お腹いっぱいにすると満足してしまう。

余白は残す。

 

 

散歩中にペットショップを見つける。

 

な「行く?」

ゆ「別に大丈夫だよ」

な「めっちゃ行きそうな顔してる」

ゆ「顔に出てた?笑」

な「うん、てか俺も行きたい笑」

 

実際、彼女は動物が大好きだった。

作り物ではない、心からの笑顔が見えた。

入って正解だった。

 

大丈夫と言う言葉は曖昧だ。

自分も反射的に大丈夫と言ってしまうことは多い。

言葉はそのまま受け取らない。

意図を汲み取りたい。

 

 

続いて立ち寄ったのは、革専門店。

これは僕がただ寄りたかっただけだった。

 

一方、彼女も革製品が好きだった。

靴磨きもするらしい。

育ちの良さを感じる。

 

革製品が並ぶ落ち着いた空間。

つい長居してしまう。

 

店員さんも素敵な方だった。

3人で会話が盛り上がる。

こういった時間を一緒に楽しめる子が好きだ。

 

 

一緒に店を巡る中で感情は高まっていた。

価値観トークが多くなる。

 

価値観を伝えるということ

 

価値観トーク:出会い

 

な「めっちゃ良い人だった」

ゆ「ね、素敵だった」

な「こういう出会いって良いよな」

ゆ「楽しいよね」

 

出会いに寛容なタイプであることがうかがえる。

 

な「いろんな人と出会いたいなって思ってて」

ゆ「良いね」

な「そんで、いろんな価値観に触れたいんだよね」

ゆ「うんうん」

な「そしたら自分の世界が広がるしさ」

 「人から人へ繋がっていくのも面白いなって」

ゆ「なるほどねえ」

 

な「まぁ悪く言えば八方美人的な感じかもしれない」

ゆ「私も八方美人的なところあるからわかる」

な「一緒やんね」

 「でもずっと繋がる人もいるよね」

 「浅く広く、たまにめっちゃ深く、みたいな」

ゆ「一緒だ!笑」

な「自分が変わっても繋がってる人は本当に貴重だわ」

 「だからそういう人は大切にしていきたい」

 

共感は強かったと思う。

出会いの価値観は相手によって伝え方が大きく変わる。

 

 

価値観トーク:物

 

アパレルショップが立ち並ぶ場所を歩く。

そこで服から物の価値観トークをする。

 

な「てかゆりの服オシャレよね。好きだわ」

ゆ「え、ありがとう。嬉しい」

な「上品で大人っぽい雰囲気」

ゆ「やった」

な「童顔だけど、大人」

ゆ「童顔はよく言われる笑」

な「やっぱり笑」

 

褒めた後は少しユーモアを入れることが多い。

媚びに見えないように。

 

ゆ「あなたの服も好き。拘ってそう」

な「けっこう拘り強い方かもしれない」

ゆ「そんな気がした笑」

な「好きなものを着てるとテンション上がるじゃん」

ゆ「それすごくわかる」

な「自分の使う物はちゃんと拘りたいなって」

 「永く大事にできる物が増えていくのって幸せじゃない?」

ゆ「ね、幸せ」

な「時間とかお金もかかるけど、その分大事にしたいって思えるんだよね」

ゆ「良いね」

 

な「ゆりは物を大事にしてそうだなって思った」

ゆ「ほんと?」

な「靴磨いてる人なんてなかなかいないし」

ゆ「靴磨くの好きなんだよね。父のも磨くよ笑」

な「出た!お嬢様笑」

ゆ「そんなことないって笑」

 

な「でも物の扱い方に内面出ると思う」

ゆ「それはわかるかも」

な「物を大切にできる人好きだな」

ゆ「ね、そういう人素敵」

な「悪い人いないよな、まじで」

ゆ「うん」

な「自分もそうありたいなって思う」

ゆ「大切にしてそうだけどね」

な「なんだかんだ雑になりがち笑」

ゆ「私も笑」

 

間接的に褒めながら価値観トークをする。

ほのめかすぐらいでいい。

表情は嬉しそうだった。

 

 

価値観トーク:場所と経験

 

な「今日はいろいろ巡れて楽しいわ」

ゆ「私も。楽しかったなあ」

な「好きな場所が増えてくと嬉しくない?」

ゆ「嬉しいねえ」

な「自分の好きな人たちにも共有できるし」

ゆ「うん」

な「だからいろんな物や場所を知っていきたいなって」

 「新しいとこって純粋にワクワクするしさ」

ゆ「ワクワクするよね」

な「な、いろんなとこ行きたいわ」

ゆ「ね」

 

な「場所もそうだけど何でも経験したいし、挑戦したい」

ゆ「良いねえ」

な「動ける内にやれることはやり尽くしたいんだよね」

ゆ「もういろいろ経験してそうよね」

な「そうでもないよ」

 「でも経験はずっと残るから裏切らないなって」

ゆ「なんか意味深笑」

 

そこから人生観、仕事に対する考え方に流れる。

教員志望だった話、ホストの頃の話、これからの展望。

 

どんな信念をもって行動しているか。

その一貫性が伝わるように話した。

 

声や表情から真剣に聞いてくれたことが伝わる。

共感や感心は得られたと思う。

 

 

良い聞き手になるということ

 

価値観トークをする中で、ゆりの人生観や将来の話になった。

考え方の核となる部分に触れていく。

自分が聞いているだけでは辿り着かなかっただろう。

ようやく距離が縮まっていくのを感じた。

 

相手から何を引き出すか。

 

それが信頼関係のカギだ。

そのためには良い聞き手でなければならない。

 

僕は聞き方ばかりに気をとられていた。

良い聞き手は、聞き上手なだけはない。

 

考えや価値観を言語化しておくこと。

様々な話題について話せるようにしておくこと。

それも相手から引き出す方法の1つだ。

話す場合、聞く場合の両方に役立つ。

 

自分が話す際は、相手の価値観を外してはならない。

相手に応じて伝え方、伝える幅、深さを変える。

その塩梅は経験による感覚でしかわからない。

 

普段から相手のことをどれだけ考えているか。

どれだけ人と会話してきたか。

その経験値が必要不可欠だ。

 

そもそも人生経験が浅ければ幅も深みも生まれない。

僕はまだ足りない。

ナンパをする前に比べたら何倍、何十倍にも経験は増えた。

だけどまだまだ全然足りない。

 

自分が話すことの必要性。

それが腑に落ちた。

両方できてこそ本当の意味で良い聞き手になれる。

 

良い聞き手になること。

それは人と話すあらゆる場面に通用する。

一生使える武器となる。

 

 

彼女との距離

 

これほど会話したのはいつぶりだろうか。

 

空は濃紺に染まり、街灯が僕たちを照らす。

 

な「お腹すいてきたな」

ゆ「ね」

な「そこ良さそうじゃない?」

ゆ「良いね、行ってみよ」

 

 

そこは道路を挟んだレストランカフェ。

 

轢かれるよ、と手を引く。

 

拒否反応はない。

 

その手は離れない。

 

距離が近い。

 

彼女の手は少し震えていた。

 

緊張が走る。

 

 

店の前でその手は離される。

 

どこまで繋がれたのだろうか。

 

それはまだ知る由もない。

 

 

 

演出と本音が混ざり合う。

作られたコミュニケーション。

それが内向的な自分の戦い方。

 

僕はもともと自分の想いを伝えるのが苦手だ。

相手の事ばかり気にしてしまう。

ずっと自分の中に閉じ込めてきた。

だからこそ本音で戦うことに意味があった。

 

ナンパ向きではないかもしれない。

即るだけならもっと重要な事が山のようにある。

考えれば考えるほどに不正解を辿る。

 

 

それでも自分が築き上げてきたものを信じたかった。

 

そうして繋がりを築きたかった。

 

もっと強く。

 

もっと深く。

 

心の底から繋がりたい。

 

後編

心の底から繋がりたい(後編)-理想と葛藤、誠実とは何か-

 

 

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